NPO法人やまなし未来アカデミー 理事長 齊藤正樹
山梨県高校生探究発表大会は、2024年9月に各校の先生方が集まり、その後何度も協議した結果、開催にこぎつけたものです。
この大会の目的は2つあります。1つ目は、県内で盛り上がってきた各校の探究学習の取り組みを、交流を深めることによってさらに進化させることです。2022年あたりから私たちは、各校の探究発表会を見学したり、他校の発表会に生徒を参加させるという試みをやってきました。そしてそのたびに気づいたのは自分たちに足りないところと、逆に自分たちの強みでした。そしてそれを意識してさらに学習を深めることができました。このような経験を通して、もっと大規模に、県内の多くの生徒が参加できる大会を開けないだろうかと考えました。その思いがこの大会につながりました。
2つ目の大会の目的は、山梨県をもっと知るということです。この大会を実現するにあたり、多くの方々に協力を頂きました。そしてその方々と対話をする中で、自分自身が身の回りの山梨の文化や産業に無知だったことを痛感しました。私たち自身が何も知らないのであれば、生徒が何も知らないのは当然です。そこで発表会の開催にあたり、ふるさと山梨をもう一度見つめなおしてみようと思い、みなさんで勉強する機会を設けようということを考えました。
この大会は、今後も進化し続けます。大会と同様に、生徒諸君も進化していくことを願います。
山梨県高校生探究発表大会顧問
山梨県立大学 特任教授 風間ふたば
今、人の寿命が延びています。
つまり人生の時間が長くなっているのです。
人生100年と言われる時代、人の幸せをどう考えればいいのでしょうか?
リンダ・グラットンとアンドリュー・スコットは「ライフシフト」という本で、このような時代に生きる私たちに多くのメッセージを送ってくれています。
”お金の問題がすべてではない”、”人生はマルチステージ化する”、”変化が当たり前になる”、”選択肢を持っておくことの価値が増す”など。
そして何より、幸せな人生を送るために、これまでの概念にとらわれることなく、それぞれの人生はそれぞれが作ろう、と呼び掛けています。
そのためには自分で考える力、学ぶ力を持っていることや、信頼できる友人を持っていることなどがとても大事になってきます。
そうです。高校の探究活動はこれからの皆さんが自分の人生を作るための訓練の場でもあるのです。
私を含めて、人生の先輩たちも皆さんを応援しています。
この機会を大いに活用し、これからに生かしてほしいと願ってやみません。
山梨県高校生探究発表大会スライド部門審査員長
山梨県立大学 教授 杉山 歩
皆さんの中にAIを活用した事がありますか?と質問した時、もはや「無い」と答える人はほとんどいない事と思います。AIに質問すれば何でも答えてくれるだけで無く、欲しい動画や音楽も一瞬で作成してくれます。一方でAIは無能であると言う人もいます。それは我々の生活を本当の意味で幸せにするのはAIではでは無理との発想です。
この考え方は実はAIに限った話では無く、「AI」を「勉強」に置き替えられて散々語られてきました。ただそのどちらも皆さんの生活には本質的には関係無いことです。好きなだけAIを使えばいいし、好きなだけ勉強すればいい。えっ、好きなだけ勉強って何だろう?
皆さんが疑問に思っている事、学びたい事、それ自体が皆さんの生きる原動力だし、幸せの原動力です。どんなに社会が発展し、便利な道具が生まれても疑問や学びたい事が無かったのでは幸せとは言えないと思いませんか。自由に探究する心こそが自分自身の最大の資産であるし、学びの楽しさの出発点です。今日の機会がその心をより大きく成長させる機会となる事を祈っています。